がんの治療後のリンパ浮腫を治療するために知っておきたい4種類の方法



癌の治療後にリンパ浮腫で悩む方にお勧めしたい治療法をご紹介
私の母親が約2年前に子宮体癌の手術を受けた後、次第に右太ももがむくみだし、浮腫が悪化する一方なので病院で診察を受けたら「リンパ浮腫」という病気にかかっていることを告げられました。

その後ネットで徹底的に調べて、直接医院で各分野の専門医にお話を聴きにも出向き、リンパ浮腫を治していくためには大別して4つの治療方法があることが判りました。

現在私は女医として都内の某病院に勤務していますが、手術を体験した方々にもお話をお伺いして、リンパ浮腫に苦しんでいる方々のお役に立てる様、医者目線でリンパ浮腫の「基礎知識」と「選択できる治療方法」をまとめてみました。

こちらでは、私が直接専門医から聞いた情報や手術を体験した方のお話を参考に、がん治療の後遺症として出てしまうリンパ浮腫を治療するための4種類の方法をご紹介しています。

がん治療後のリンパ浮腫の症状でお悩みの方、リンパ浮腫で苦しんでいる方でこれからどんな治療法で治そうかと検討しているのであれば、今回まとめたこのリンパ浮腫治療方法と治療を受けられる病院についての情報を役立てていただければ幸いです。

おすすめのリンパ浮腫治療法

VASER超音波リンパ浮腫根治術
リンパ浮腫を根治できる!最新脂肪吸引術を使ったリンパ浮腫吸引「VASER超音波リンパ浮腫根治術」
最新型VASERという脂肪吸引システムを使った「VASER超音波リンパ浮腫根治術」は、唯一のリンパ浮腫根治法といわれる治療方法です。

この方法では、VASERライセンスを持つ認定医・専門医が漏出したリンパ液が吸収された脂肪とリンパ液をしっかり吸引することで、今後の漏出リンパ液が溜まるの防ぎます。脂肪吸引後には線維化と圧迫固定することによって、リンパ管を密閉してリンパ液が漏出する部位を塞ぎ、同時再発予防も行えます。

VASER超音波リンパ浮腫根治術は、LVAやリンパ節移植術後といった他のリンパ浮腫治療法後でも受けることが可能です。現時点で4年間、リンパ浮腫が再発していない唯一のリンパ浮腫根治法ですが、2~5時間の日帰り手術で済む点がメリットといえるでしょう。
ポイント①
次世代の脂肪吸引器を使用したリンパ浮腫根治術
ポイント②
LVAやリンパ節移植術後の症例でも受けられる
ポイント③
リンパ浮腫の再発や悪化・リバウンドが皆無
ポイント④
日帰り手術で受けられる
リンパ節移植術
自己の健康なリンパ節やリンパ管を移植する「リンパ移植術」
次におすすめのリンパ浮腫の治療方法は、「リンパ節移植術」です。この方法は、他の部位の健康なリンパ管やリンパ節を採取し、それを移植します。これにより、リンパ管の機能回復を図るという比較的新しい治療方法です。

リンパ節移植術は、保険が適用される手術です。1週間~10日程度の入院が必要となりますが、施術時間は5~6時間です。

リンパ節移植術は施術後に再手術または理学療法が必要な患者さんが多く、残念ながらこれだけでリンパ浮腫の根治は難しいのが現状です。また、大きめの傷跡が残ってしまう難点もあります。

一つ目におすすめしたリンパ浮腫の根治が期待できる「VASER超音波リンパ浮腫根治術」をリンパ節移植術後に受ける場合に、この傷跡がネックになることもあります。
ポイント①
健康なリンパ節やリンパ管を移植して機能回復を図る方法
ポイント②
LVAに効果が期待できない人に行われる比較的新しい手術
ポイント③
手術後の理学療法や再手術が必要なケースが多く根治が難しい
ポイント④
最低でも2ヶ所の大きな傷跡が残る可能性もある
LVA(リンパ管静脈吻合術)
軽度のリンパ浮腫なら一度で治ることもある、保険適用の手術「LVA(リンパ管静脈吻合術)」
続いてリンパ浮腫を治療するためのおすすめ方法として挙げるのは、「LVA(リンパ管静脈吻合術)」です。最近はこの治療法がリンパ浮腫に多少有効であることから、施術する病院が増えてきています。

LVA(リンパ管静脈吻合術)では、静脈とリンパ管をつなげてリンパの流れの改善を促します。特に軽度のリンパ浮腫では、一度の手術でリンパ浮腫を治せることもある方法です。保険が適用される手術で、リンパ節移植術よりも小さい傷跡で済むのも特徴です。

しかし、LVA(リンパ管静脈吻合術)ではリンパ浮腫の根治はできません。もしこの手術を受けた後に根治術を受ける場合は、傷跡が影響を及ぼす可能性もありますから、その点を踏まえた上で検討するべき方法といえるでしょう。
ポイント①
主に早期のリンパ浮腫の方向けの治療法
ポイント②
症状が軽度なら一度の治療でリンパ浮腫が治ることも
ポイント③
傷跡が小さく済むが傷跡の数が増える場合もある
ポイント④
保険適用なので一度の手術で済めば経済的負担が少ない
保存療法(圧迫療法/マッサージ療法)
リンパ浮腫で行われる2種類の保存的治療「保存療法(圧迫療法/マッサージ療法)」
「保存療法(圧迫療法/マッサージ療法)」は、圧迫療法とマッサージ療法を中心とした複合的な治療法です。そのため、漏れ出したリンパ液を再吸収させることはできませんが、リンパの還流を正常に戻す効果が期待できます。

この方法では、弾性包帯を巻いたり弾性ストッキングを着用して患部に適度な圧力をかけ、さらにマッサージを行うことでリンパ液の排出を促し、むくみを改善させます。

しかし、保存療法は姑息的治療であるため、リンパ浮腫を根治できるものではありません。また、圧迫やマッサージのしすぎによってリンパ浮腫が悪化したり別の症状を引き起こす可能性もあります。リンパ浮腫を完全に治したいのであれば、別の方法を検討する必要も出てくるでしょう。
ポイント①
患部を圧迫+マッサージを行う方法
ポイント②
リンパの流れを促してマッサージでむくみを改善する姑息的治療
ポイント③
リンパ浮腫の根治は困難
ポイント④
毎日続ける弾性着衣の使用とマッサージの程度に調整が必要

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リンパとはなにか?どんな役割を持っているのか?

リンパ浮腫を発症した際の具体的な症状をご存知の方であっても、そもそもとしてリンパとはどのようなものなのか?体の中でどのような役割を担っているのか?という点を完全に把握できていない方も多いのではないでしょうか。リンパに関する理解を深める事は、よりリンパ浮腫に関する理解を深める事にも繋がり、理解が深まればより体の改善に対する意欲も湧いてきます。そのため、少しリンパに関するお話をしたいと思います。

リンパ(リンパ管)は、静脈・動脈の2種類の血管と同じように体中に張り巡らせられており、血液の流れと同じようにリンパ管では常にリンパ液が流れ続けています。私達の体内では常に新しい栄養素や水分の入れ替わりが起きており、当然新しい栄養や水分が送られ続ける反面、古くなった汚れやゴミ・悪影響を及ぼすような菌(老廃物)も発生しています。

老廃物は体の中に蓄積され続けると体内に悪影響を及ぼし、最終的には体調が悪化してしまいます。そういった事態を防ぐために活躍するのがリンパで、リンパは言うなれば体の中の下水道のような役割を担っています。

体内で発生した老廃物はリンパ管へと移動され、リンパ液が老廃物を無害化してくれる役割を担っているリンパ節へと運んでくれます。ちなみにこのリンパ節は体の中の至る所に存在し、その大きさは爪よりも少し小さい程度か同程度のものばかりですが、首筋には比較的大きなリンパ節が存在します。

リンパの流れをよくするために首筋をマッサージしている方をご覧になったことはあるでしょう。確かに首筋には体の中で一番大きなリンパ節が存在するため、そこを重点的にマッサージするのは多少効果があるのかも知れませんが、リンパ(リンパ管)やリンパ節はあくまで体中に存在しているので体全体の改善にはなりにくいでしょう。

リンパが持つ役割等をしっかり把握していただくと、なぜリンパ浮腫がむくみ等の影響を及ぼしてしまうのかが少しイメージできたかと思います。リンパの働きが悪くなってしまうと、体の老廃物をろ過するサイクルが乱れてしまうのです。

発症すると治りづらいリンパ浮腫

リンパ浮腫はがんの治療そのものではなく、がん治療によってリンパ管などを取り除いたり損傷ができたりすることで、リンパの流れが悪くなってしまうことが原因です。それによって、身体にむくみが生じます。

一度リンパ浮腫を発症してしまうと、なかなか治りづらくなってしまうという特徴もあります。

リンパ浮腫は早い段階では自覚症状がないことも多く、むくんでいても気づかないことも珍しくありません。

しかしだんだんと進行してがん治療前よりも脚が太くなった、重く感じる、だるいなどの症状が現れます。重症化するとリンパ管の機能がほぼ消失し、生活に支障をきたす恐れもあるため、なるべく早期に治療を始めて悪化しないようにするのがポイントです。

まずは、むくみを解消して悪化するのを抑えるのが第一です。

しかし、自分でむくみを解消するには限度があり悪化していく症状を食い止めることは難しいでしょう。そんな時には、専門医による治療をおすすめします。

リンパ浮腫の治療と一口に言っても、今回取り上げた方法だけでも4種類があります。それぞれ治療法のメカニズムが異なっているので、治療法を受ける方の症状や程度、目的によって最適な治療法を選ぶべきでしょう。

リンパ浮腫はがん手術の数年後に現れることもあります

そもそもリンパ浮腫には原発性と続発性のものがあり、原発性のものには原因不明のものに加えて先天性、外傷性、マムシによる咬傷やバンクロフト糸状虫等の寄生虫によるものが含まれます。

続発性のものには子宮癌や卵巣癌、大腸癌や乳癌等でリンパ節郭清を受けた後に起こるものが多く、リンパ浮腫が圧倒的に女性に多いのもそれが原因です。

不思議なのは、リンパ節が取り除かれた腹腔内でリンパ液が漏れだしているのではなく、ほとんどが手術を受けた数か月後~数年後に四肢や下腹部等で浮腫が遅れて生じます。

一方で、リンパ管が狭窄したり詰まったりしても浮腫が生じることもあります。

これらを踏まえて、今回お話をお伺いした多くの医師の中でも最も核心を突いて明確にお答えして頂いたある吸引専門医の医師が、「通常の浮腫みは血管から漏出した水性の浮腫みなので血管に再吸収されるのに対して、リンパ浮腫ではリンパの巡りが滞ることによって遅発・多発的に末端のリンパ管が破裂し、リンパ液は油性に近いため漏出すると油脂である脂肪層に吸収されて後戻りしなくなった状態がリンパ浮腫である」と仰っていました。

確かに、リンパ管に寄生する寄生虫がリンパ管を喰い破ったりしても像皮病になることを考えると、リンパ浮腫の原因は四肢のリンパ管の破裂とリンパ液の漏出、そして不可逆的な脂肪層への吸収であることが言えると思います。

リンパ浮腫の治療は信頼できる医師と病院を選びましょう

上記のことからも、リンパ液を吸収した不可逆的な脂肪層とリンパ液を吸引して根治をするという、最初におすすめとしてご紹介した「VASER超音波リンパ浮腫根治術」は理にかなった治療法といえるのではないでしょうか。

この方法はリンパ浮腫を根治できる唯一の方法というだけあり、手術によってリンパ浮腫が悪化したりリバウンドの心配もなく、かつ日帰り手術が可能なのも大きなメリットです。

治りづらいリンパ浮腫を根治できるVASER超音波リンパ浮腫根治術ですが、この方法を受けるには担当する医師を慎重に選ぶ必要があります。

今回ご紹介している治療法と病院情報はいずれもおすすめの方法で、ご紹介している病院でそれぞれの治療法が受けられます。

これらの実績が確かで信頼がおける病院で、リンパ浮腫の治療を受けてみてはいかがでしょうか。

リンパ浮腫ができる原因とは?

リンパ浮腫ができる原因とは?

私たちの体にはリンパ管という管が全身に張り巡らされています。
そもそもリンパとは一体なにか、リンパ管の中にはリンパ液という液が流れています。
リンパ液の役割はたんぱく質や白血球を運んでおり、感染症の原因となる細菌やウイルス、がんが全身に広がるのを防いでくれます。
このリンパ液が滞り腕や脚がパンパンに腫れた症状になることを浮腫みといいます。
リンパ浮腫の浮腫みと女性がなりやすい浮腫みとはまた違うのはご存知でしょうか?

 

普段私たちが起こる浮腫みは、

・冷え性や鉄分の不足

・生理前や生理中など女性ホルモンのバランス

・運動不足に食生活の偏り

などでおこります。
では、リンパ浮腫はなぜ起こってしまうのか、その症状についても見てみましょう。

 

手術や放射線治療が原因

リンパ浮腫が起こる原因は、がん治療の際に手術でリンパ節を取り除くこと、放射線治療を行う事によってリンパの流れが滞ってしまうことにあります。
子宮がんや卵巣がん、前立腺がんに皮膚がんなどの手術の後遺症と言われています。
発症には個人差があり、手術後すぐにリンパ浮腫を発症する人も居れば、数年後に発症する人も居ます。

リンパ浮腫になる疾病をあげましたが、がん治療を行うすべての人がリンパ浮腫になるわけではありません。
しかし、1度発症すると治りにくいという特徴があります。

浮腫みの症状にも軽い場合と重い場合があり、軽い場合はマッサージなどセルフケアで症状を改善する事はできます。
しかし症状が重い場合は日常生活に支障をきたすことがあります。
歩行が困難になったりものを握ることや書くことなど生活するうえで様々な動作に影響が現れます。
このように症状が重くならないように、症状が軽いうちから治療を行うのがいいでしょう。

 

〇早期の症状

早期の症状としては、自覚症状がほとんどないため、浮腫みに気づかない場合があります。
リンパ液がどんどん溜まってくると、それまで見えていた静脈も見えにくくなってしまいます。
皮膚をつまむとしわになりにくいといった症状が現れることもあります。

軽度から中等度になると腕や脚ががん治療の前と比べて太くなっています。
指で脚を押すと、へこんだままなかなか元に戻らないと言った症状が現れることもあります。
重症化した時の症状は、浮腫みがひどくなる事で乾燥しやすくなる、硬くなったり毛深くなる、肘・手首や指・膝や足首などの関節が曲がりにくく、動かした際に違和感が現れるようになります。

 

〇起こりやすい場所

リンパ浮腫が起こりやすい場所もあります。
一般的には、

乳がんの手術を行った後は、肘の上下に現れやすく、

子宮がんや卵巣がんなどの婦人系のがん、前立腺がんなどの泌尿器系のがんは下腹部や陰部に足の付け根のあたりに出やすくなります。

腕や脚の付け根から徐々に手の先やつま先に広がっていくのが多いです。

 

〇症状の程度を調べる

リンパ浮腫の見え方や症状の程度を調べることが出来ます。

◆静脈の見え方
まず1つ目は静脈の見え方です。
リンパ液が溜まってしまい皮膚に厚みが増してしまうと今まで見えていた静脈が見えなくなってしまいます。

◆皮膚の厚み
2つ目は皮膚の厚みです。
まず指で皮膚をつまんでみましょう。

リンパ液が溜まってくるとつまんでもしわになりにくい特徴があります。
左右で厚みが異なったり、腕時計やブレスレット下着や靴下などのゴム痕がのこりやすくなってしまいます。

◆太さを測定
3つ目は太さを測定するといいでしょう。
管理入院をすると細かく周囲測定などを行いますが、腕や脚の付け根から指先や脚さきまでを計ります。
1カ月に1度で十分です。
できれば同じ時間同じ姿勢で図る事がベストです。

 

〇日常生活で気を付けること

日常生活でも気を付けることがあります。
浮腫みがないか普段の生活の中で気を付けてみる、スキンケアを欠かさず行い、肌のバリア機能の低下を予防する事、皮膚を清潔にするために石鹸を良く泡立ててから丁寧に洗います。
肌着は小まめに変えましょう。
皮膚を傷つけないために擦り傷や切り傷、ペットによるひっかき傷に虫刺されには注意しなければいけません。
屋外で作業をする時は長袖長ズボンにゴム手袋を着用して肌を守りましょう。

 

医療機関での治療を忘れずに

たかが浮腫みと軽く考えてはいけません。
症状が重くなればなるほど、日常生活に支障が現れてしまいます。
医療機関へ定期的に通い、マッサージや薬の処方など適切な治療を受けましょう。
症状が軽ければ軽いほど日常生活に支障もなくアクティブに活動することが出来るからです。
体重管理も重要なポイントです。

体重の増加や偏った食生活でも浮腫みが起こりやすくなります。
そのため、標準体重を維持して肥満には気を付けましょう。
バランスのいい食事を心がけ、刺激の強いものやアルコールは浮腫みの原因になってしまうため控えましょう。
医師やリンパ浮腫療法士、栄養士などの医療従事者のアドバイスを参考にし、生活の質を落とさないように気を付けるようにしましょう。

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