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リンパ浮腫が起こりやすい場所とは?

リンパ浮腫は癌の手術をした後や放射線治療をした時に、リンパ液が通っているリンパ管やリンパ節の働きに障害が生じると発症する病気です。
浮腫が起こるのは手術をしたり治療を受けた部位によって変わることがあり、健康な部位と症状の違いがでることが特徴です。
一度この症状が出始めると完全に症状を抑えることが難しいと言われており、早めに治療を受けてひどくならないように努めることが大切です。

 

上半身に治療を受けた場合に症状が出やすい部位

癌の中でも術後に浮腫が起きやすいものとして良く知られているのが乳がんで、リンパ節に転移を起こしやすいということで、手術をする時に患部と一緒にリンパ節を切除することがあります。そこまで癌が広がっておらず、切除をしない場合でも、手術中にリンパ管を触ってしまうと傷が残ってしまうという可能性もあるでしょう。これらの理由で、乳がんの手術や放射線療法を受けた人にはリンパの障害が出やすいという特徴があります。

もしも右の乳がんだった場合には、手術を行う時に関係してくるのが右のリンパ管になるので、右半身だけに症状がでることになります。脇の下あたりにリンパ節があり、そこからリンパ管が手先に向かっています。
右の脇の下のリンパ節を切除した時には、右の脇から腕、肘の周囲に症状が出やすいと言えるでしょう。

また腕だけでなく前胸部や背部にも浮腫が起こるという可能性もあります。流れは体の中心部から先端部に向かっているので、症状の出始めは腕の付け根など、リンパ節の近くで、そこから徐々に手先に向かって症状が広がっているということが多くなります。

症状を早期に発見するためには、どこの部位に出やすいのかを知っておくこともとても重要なことです。部位がわからなければ、チェックをすることもできないからです。左側に患部がある場合には、浮腫も左半身に出やすくなり、左腕と左前胸部、背部をチェックするようにしましょう。乳がん以外でも、上半身にできる癌は同じような特徴があると言われています。

 

下半身に治療を受けた場合に症状が出やすい部位

下半身の場合には、子宮がんや卵巣がんなどの婦人科系のものや、前立腺がんなど泌尿器科系のものは下半身に浮腫が出やすい病気です。下半身のリンパ液の流れを左右する大切なリンパ管が太ももの付け根にあるので、その部位に関係した障害がでると下半身に浮腫を引き起こします。

他にも消化器の癌なども下半身の浮腫を起こすものがあります。部位が太もも付け根のリンパ節に近いことで、癌細胞が湿潤していくとリンパ管の中を通って転移しやすくなります。また放射線治療を行う時には残っている可能性のある癌細胞に向けて放射線を当てますが、その際に場所がリンパ管に近い場所だと、癌細胞を死滅させる時にリンパ管にも損傷が出てしまいます。

太もものリンパ節やリンパ管に影響がでている時には症状は、傷のついた左右どちらかになりますが、骨盤内のリンパ節を切除した場合には両足に症状がでるという違いがあります。骨盤内のリンパ節は左右の足のどちらにも関係しているため、両足のリンパの流れが悪くなり、同時に浮腫が起こり始めます。太ももの付け根のリンパ節の場合には、その部位よりも下のリンパ管にだけ影響を出すので、左右どちらかの太もも周辺から浮腫が始まり徐々に足先に広がっていくという流れになるでしょう。

 

症状がでる部位に違いが出る理由

リンパ管は体の中を巡っていますが、体の中心部から枝分かれしていき、末端部まで広がっています。このような作りになっているために、どこかひとつの部位で障害が起きた場合には、そこから先の体の末端に向かうリンパ管全てに影響を出す恐れがあるということになります。

体の中心部に近い部位のリンパ節を除去したり、傷をつけたりすると、そこから出ている全てのリンパの流れが悪くなってしまい、浮腫が起こる範囲が広くなります。最初は程度が軽いので、浮腫が起きているということに気付かないこともありますが、体の末端にまで症状がでるようになると、かなり病状が進行している状態だと言えます。

できる限り早く治療を開始するためには、足の付け根や腕の付け根の違和感を覚えた時点で浮腫が起きていることに気づけると良いでしょう。もしも症状が始まっている時にはリンパの流れがこれ以上悪くならないよう圧迫する機能のある衣類を身につけるなどの対処法があります。

また、浸み出ているリンパ液を吸引して、これ以上リンパ液が皮下に出てこないようにするという根本的な治療法もあります。ほかにもリンパ節を移植するという手術法などがありますが、完全に治せる方法は少ないのが現実です。

 

リンパ浮腫は癌ができた部位によってあらわれる場所に違いがあるので、癌の部位に合わせて対応していくことが大切です。上半身の場合には左右差がでることが多いので、それを目安にすると発見しやすくなります。下半身の場合には両側に起こることもありますが、足の付け根のあたりをよく観察するようにしましょう。治療はできる限り早く開始することをおすすめします。