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リンパ管の仕組みとは?

人間の体内で老廃物が蓄積されていくと、体内でさまざまな悪影響がでてきて体調を崩すことがあります。

そのような事態にならないためにリンパがあるのですが、リンパ管はどのような仕組みで体内でどんな働きをしているのでしょうか。

 

リンパ管の仕組みはどうなっている?

血液は心臓から送り出されて全身を巡った後、また心臓へと戻ってきます。ですが血液の液体成分がすべて血管内だけを流れているわけではないのです。実際は細胞へと酸素や栄養素を送るために、毛細血管の動脈側で血管から流れ出しています。そして、静脈側で血管へと戻ることができなかった水分がリンパとなるのです。

リンパ管はこのように戻れなかった水分を回収して、血流へと戻す役割を担っています。毛細血管から漏れている水分を回収して血管の静脈へと戻すリンパ管は、血液の組織間を始まりに血管を終わりとしたバイパスになっているのです。

心臓を中心とした閉鎖系の血管ではなく開放系であり、リンパの一端だけが血管に接しています。中を流れている水分は血管から漏れることがあっても、最後には血管に戻って循環するため細胞外液量は一定に保たれることになるのです。もしも液量が回収できる容量を超えてしまった場合には、水腫を引き起こし水腫が皮下に起こると浮腫となってあらわれます。

 

リンパ管の太さってどれくらいある?

リンパを回収している管の始まりの地点を毛細リンパ管といいますが、一方の端が閉じた状態すなわち盲管として、体内のさまざまな組織に蜘蛛の巣のような状態で分布しています。

では、一体この管はどのくらいの太さがあるのでしょうか。毛細血管の直径はおよそ10μmありますが、毛細リンパ管はさらに太くなっており、直径で20~75μmほどもあるといわれています。

この管は毛細血管と同様に一層の内皮細胞で構成されていて、内皮細胞の結合が緩く重なり合うことで、まるでバルブのような役割を果たしています。組織内での圧力が高くなることにより、重なり合っている内皮細胞の隙間から間質液が管の中へと入りこんでしまいます。

このような毛細状の管が集まって太くなったのがリンパ管なのです。多くの弁があるのですが、とくに太くなっている部分では弁の部分がふくらんで、まるで数珠のようにみえるといわれています。

管にはところどころでリンパ節と呼ばれるふくらみがあり、このリンパ節を通りながら最後にリンパ本幹となって静脈へと戻るのです。右側の上半身のリンパは右のリンパ本幹に、それ以外からのリンパは胸管に集まってから、それぞれが左右の鎖骨下静脈へと合流することになります。

 

リンパ管はどんな役割を果たしているの?

リンパマッサージなどに代表されるように、リンパはよく耳にする言葉ですが、実際にはどのように流れるのか知っている人は少ないかもしれません。管には逆流を防ぐ弁があるとはいえ、心臓のようにポンプ機能を果たすわけではないのです。

弁の周囲などで平滑筋が発達して管の収縮や拡張に働く神経が平滑筋層まで進入しているため、リンパ管の分節の収縮などにより一定方向への流れを保っています。当然ながら静脈内の血液が心臓へと戻っていくのをサポートしている骨格筋の筋ポンプ、呼吸することで胸腔内圧によって変化する呼吸ポンプは、リンパの流れを促進してくれています。

内部だけでなく皮膚や筋肉などへのリンパマッサージでも、リンパを流すのに十分な効果がありです。小腸にある絨毛の内部には、消化した後の栄養素を吸収するための、毛細血管と毛細リンパ管が形を変えた中心乳糜管というものがあります。

消化された栄養素の中でも大きい粒子となってしまった脂肪は、毛細血管に入れないため中心乳糜管に入ることになります。リンパ管はより大きな管である乳糜槽に合流して、そこから脂肪は胸管へと運ばれていき血流へ入っていきます。

血管から漏れてきた水分を回収するだけでなく、消化管においては脂肪を運ぶという大事な役割も果たしています。リンパが流れる時には、心臓へと近づいていくまでに数千にも及ぶリンパ節によりろ過が行われます。

リンパ節にはマクロファージと呼ばれる白血球の一種の単球があり、リンパを流れている細菌やウイルスなどの異物を壊して食べてくれているのです。リンパの管の中には分子が大きめの物も入ってしまうことがあるため、このように身体を守るための機能が備わっています。

リンパ節は基本的にはウイルスやがん細胞などを取り除く役目をしてくれるのですが、あまりにもウイルスなどが多すぎると炎症を起こしてしまいます。炎症を起こすと腫大したり、がん細胞であればリンパを経由して転移してしまうことがあります。

 

このようにリンパ管は私たちの体内においてとても重要な役割を果たしてくれています。以前は血管に比べると研究が遅れていたようですが、今では飛躍的に研究が進みさまざまなことがわかってきています。

リンパに老廃物がたまったまま放置している人もいるかもしれませんが、放置することで大きな病気を患ってしまうこともあるかもしれません。病気にならずに済むようリンパについての正しい知識を身に付けて、いつまでも健康に過ごせるようにしましょう。