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リンパ浮腫とはなに?


一般的なむくみとは異なり、むくみが長期的になり、慢性化してしまうケースをご存知でしょうか。これはがんの治療を原因とするもので“リンパ浮腫”と呼ばれています。がん治療を受けたからといって必ず発症するわけではありませんが、がん治療を受けている人やすでに治療を終えた人であってもできれば知っておいた方が良い症状の一つと言えるでしょう。

 

 

リンパ浮腫が発症する原因とは

一般的な浮腫は、老廃物が溜まっていることや血流の流れの悪さが原因であることが多いと言われます。しかしリンパ浮腫の場合はやや理由が異なり、がんの治療によってリンパ節の流れが悪くなってしまうことが原因です。がん治療の過程でリンパ除去を行ったり、放射線の影響で流れがスムーズになることが理由とされていますが、発症の時期や度合いは人それぞれといえるでしょう。

つまり、がん治療を受けた方が必ずしも発症するわけではありませんし、治療後すぐにリンパ浮腫の傾向が見られる人もいれば、数年後に兆候が見られるようになる人もいるわけです。非常に重篤な病気というわけではありませんが、放置していると重症化して日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。ですから、できるだけ早めに発見することと正しい知識を持って毎日のケアを怠らないことが付き合っていく上では非常に重要なポイントとなるのです。

こんな症状が出たらリンパ浮腫の可能性アリ?

通常のむくみと同じように、リンパ浮腫も初期段階では痛みを感じたり、見た目に大きな変化が起こるわけではありません。ですから、日頃から自分の体を触ったり、メジャーで周囲のサイズを測っておくなどして、むくみを早期に見つけられるようチェックするクセを付けておくと良いでしょう。

まず見られる変化としては、今まではボコッと出ていた関節や、薄っすらと見えていた血管が見えなくなる、あるいは見えにくくなるといった症状が挙げられます。実際に触ってみると、敏感な人であればやや厚みを帯びたように感じることもあり、皮膚にシワがつきにくい状態になるのも特徴の1つです。

この初期症状を見逃すと、少しずつ全身に大きな変化が見られるようになってくるため、この段階で気づく人も多いと言われています。腕・足といった末端部分が少しずつ太さを増したり疲れやすく、倦怠感を帯びることもあり、違和感に気づきやすくなるでしょう。むくんでいる部分を指で押し込むようにすると、押した跡がそのまま残ってしまうこともあり、この段階まで進んでいたら速やかに病院での診察を受けることをオススメします。

その後、むくみは徐々に悪化して、全体が太くなるだけでなくカサカサと乾燥したり、足首や手首などが曲がりづらく感じるケースもあるようです。また毛が濃くなったように感じたり、角質が残っているかのように皮膚が硬いと感じることもあり、見た目にも様々な変化が起こり始めます。基本的には症状はゆっくりと進行するのですが、体に大きな負荷がかかった場合(重い荷物を持ったり過度な運動をした場合)にはむくみが発症したり痛みを感じることもあるので注意が必要です。

とはいえ、全身をくまなくチェックするのはそう簡単なことではありませんし、億劫になってしまいます。通常、リンパ浮腫が発症しやすいのはがん治療を行った箇所の近くとされているため、自分が治療を受けた箇所を重点的に見ておくのが良いでしょう。リンパ節を切除している場合はその周辺に特に注意が必要と言えますから、鏡を見てチェックしたり、家族などに確認してもらいながら、むくみの症状が出ていないか、あるいはむくみが進行していないかを見定めると安心です。

上手な付き合い方や発見方法

可能な限り早くに発見することが治療には欠かせません。また発症を早めたり、発症のきっかけとなりうる炎症をできるだけ抑えることもまた同じく重要です。炎症を起こさないよう、肌や皮膚のケアには日頃から気を使い、清潔を保つことを心がけましょう。怪我や小さなキズでも炎症を起こすきっかけになりますし、汚れや菌を多く含むペットや土などを触れるときには十分な注意が必要です。

食事に関しても同様で、バランスの良い食事を毎日決められた時間にとることはもちろん、体内の水分を多く排出してしまうアルコールや香辛料を多く使った刺激物などは量を控えたほうが良いでしょう。健康のためにと長風呂やサウナなどを利用する人もいますが、これらも長時間の利用は避けたほうがベターです。熱すぎ・寒すぎといった環境は肌や体に大きなダメージを与える可能性があるため、屋外での日焼けやホッカイロ・こたつなどの使用時にも“肌に負担がかかっていないか”を注意深くみるようにしましょう。

さらに、がん治療を下半身に受けていた場合は、足を組んだり正座の姿勢を長く続けることもリンパ浮腫のきっかけになる可能性があるため、気をつけたほうが良いです。

 

大変ながん治療を乗り越えてもなお自分は悩まなければいけないのかと落ち込んでしまう人もいるでしょう。しかしリンパ浮腫はセルフケアで緩和、早期治療できるものですし、日常生活に支障をきたすケースは稀と言われます。あまり考えすぎずに“体のメンテナンスのきっかけ”として捉えてみてはいかがでしょうか。