がんの治療後のリンパ浮腫を治療するために知っておきたい4種類の方法

リンパ節移植術

次におすすめのリンパ浮腫の治療方法は、「リンパ節移植術」です。この方法は、他の部位の健康なリンパ管やリンパ節を採取し、それを移植します。これにより、リンパ管の機能回復を図るという比較的新しい治療方法です。

リンパ節移植術は、保険が適用される手術です。1週間~10日程度の入院が必要となりますが、施術時間は5~6時間です。

リンパ節移植術は施術後に再手術または理学療法が必要な患者さんが多く、残念ながらこれだけでリンパ浮腫の根治は難しいのが現状です。また、大きめの傷跡が残ってしまう難点もあります。

一つ目におすすめしたリンパ浮腫の根治が期待できる「VASER超音波リンパ浮腫根治術」をリンパ節移植術後に受ける場合に、この傷跡がネックになることもあります。

リンパ節移植術とは

「リンパ節移植術」は、リンパ浮腫を生じた手足に、身体の他の部位から障害のない健康なリンパ節やリンパ管を組織ごと採取し移植するという、リンパ管の機能回復を図る手術です。全身麻酔下で、健康な部分へダメージを与えないように慎重に行われます。

この手術は、どこでも受けられるものではありません。行っているところはごく一部の大学病院に限られています。その理由として、学会発表や論文等研究対象としての意義がある側面が挙げられます。また、リンパ節とリンパ管の採取が適切でない場合、新たな箇所にリンパ浮腫を発症させてしまうことも考えられるため、高度な技術と知識が必要とされます。

リンパ節移植術の目的とメカニズム

「リンパ節移植術」は、破裂したリンパ管から漏出したリンパ液を移植した健康なリンパ節によって吸収させ、破裂したリンパ管の破裂区間の代用としての機能を期待するための手術です。

リンパ節移植術では、移植した健康なリンパ節やリンパ管からリンパ液が戻る経路が新しく形成されますが、この方法では脂肪層に吸収されてしまった漏出リンパ液を減量しているわけでもなく、将来のリンパ管破裂を未然に防いでいるわけでもありません。

リンパ節移植術のメリット

重症なリンパ浮腫ではリンパ管機能がほぼ消失するのでリンパの流れがなく、LVAを行ったとしても効果が期待できません。その一方で、「リンパ節移植術」なら健康なリンパ節やリンパ管を移植するため、リンパ管の機能回復が臨めます。

この方法は比較的新しい試みで、ごく一部の大学病院等の先端施設で試験的に行われるようになってきました。リンパ管の破裂区間を完全に置き換えられれば、油性のリンパ液を血管に還流させずに済みます。

リンパ節移植術のデメリット

「リンパ節移植術」ではリンパ浮腫を根治できないばかりか、ドナー部位までもが医原的リンパ浮腫になる恐れがあります。約6割以上の患者さんが、手術後も理学療法や再手術を必要としている現状からも、根治を目指す方にはおすすめできない方法です。

また、切開の傷がドナー部位とレシピエント部位に少なくとも2か所残り、それぞれ15~30㎝程度で最も大きな傷跡が残ります。もしリンパ浮腫治療のために後にVASER超音波リンパ浮腫根治術を受ける場合、リンパ節移植術で傷跡が大きければ大きいほど、脂肪吸引の妨げになることが考えられます。

施術時間は5~6時間ほどですが、全身麻酔が必要な複雑な手術で、7~10日ほどの入院が必要となります。保険適応ではありますが、経済的負担は少なくありません。

サイト内検索
治療法一覧
VASER超音波リンパ浮腫根治術
リンパ節移植術
LVA(リンパ管静脈吻合術)
保存療法(圧迫療法/マッサージ療法)
記事一覧